モルタル造形、一つの新作で3回デザイン?

2020年8月、モルタル造形教室メリーパルでは42個目のモデル作品が完成しました。

42個も作って今さらですか?と思われるかもしれませんが、新しい作品を作る時は「一つの作品で少なくとも3回デザインして楽しむことができます」という事実を今回あらためて認識したことです。

1回目は「全体デザイン」、2回目は「造形の表面デザイン」、3回目は「着色デザイン」の3回です。

この事実は制作中に少なくとも3回はかなりの変更ができるとも言えます。

もちろんメリーパルの教室に来られる生徒さんは42個のモデル作品から好きな実物作品を選び、壁や屋根の形や色をアレンジして作る方も多いですし、着色などは初回作品から自分でイメージし好きな色を選んで使えるのでこれも立派なデザインですよね。

1、全体デザイン

何か新しい作品になりそうなヒントをもらったりして作品全体を考えてるときはボーっとしているように見えて私の心の中はワクワク浮き立っています。考えてるだけならどこでもできるし自分の場合は車を運転中とか夜眠りにつく時とかが多いです。

今回は普段お世話になってるガーデンショップで使えそうなプランター付のウォール(壁)の造形を思いつき、とりあえずデザイン画を4つ書いてみました。この時点ではモデル作品というより作れるかどうかは別として多少複雑な形も含めてます。

新作には必ずデザイン画が必要かと聞かれると「絵が描けなくともモルタル造形は出来ます」といつも言い切ってますが、講師と相談する際に言葉だけで説明するよりは実物の写真や自分のイメージを絵にしてあった方が伝わりやすいとは言えます。ホントに簡単なラフスケッチでいいんです。自分の絵は小学生みたいで恥ずかしいなんて思うことは全くありません。それが素晴らしい作品になっていきます。

結局ガーデンショップ用と言いながら生徒さんも作れるモデル作品であることとし、さらにプランターとしての実用性、その骨材、耐久性、強度、ハウスの壁との直角をしっかり出すためのキットの材料や工程を考えていくとやはり最初のデザイン画とはかなり変わっていきますね。

それとデザイン画の時点では全く考えてなかった「時計のキット(単3電池式)」をお店で見つけて「これって今回のウォールプランターに使えそう」と初めて時計をモデル作品に組み込んでみました。ここも大きな変更点ですね。

完成後、時刻を刻み出して数日経ちましたが正確に動いています。でも万一壊れた時に文字盤の中心のモルタルを3㎝程度はがして交換・修復ができるように作ってあります(^o^)。

2、造形デザイン

全体デザインにより骨材を組み立てた後、表面のデザインを決めないとモルタルを塗った後の造形ができません。この作品はどんな壁や屋根にしようか?実物そっくりのリアル系、ある程度かわいさを出したいメルヘン系などと想像している時に今自分はイメージの中ですごく右脳を使ってるんだろうなあと思うと私は妙な充実感を感じます。これは着色デザインでも同じですね。ですので考えている時は意外とストレスフリー状態です。

この作品の主な表面デザインは下記5つ

①プランターが単なる箱に見えないようにプランター上部にかわいい花びら型の瓦を乗せて中庭にしよう。

②プランター上部の瓦に合わせてハウスの屋根も今回は花びら型にしよう。

③玄関前は🅻字型階段を設置し横からも登れるようにし、床は幅1cmのアーチ型のしよう。

➃壁は大きめのレンガにして、プランターの左壁に中庭のガーデン入口を作ろう。

➄時計の文字盤は意外に難しい。「シンプルかつかっこいい時計の数字はないものか?」なんてネットで文字盤だけをだいぶ探しましたが結局、自分で考えたシンプルすぎる「数字の無い文字盤」にしました。

3、着色デザイン

造形が上手く行っても、着色を失敗すれば作品は台無しになります。

でも着色はもし大失敗したら、再度「白のベース」を塗って最初から塗り治せば失敗した色は跡形もなく消えてしまいます。モルタル造形の大きな利点です。そのためここでも失敗を恐れず安心して作業をすることができますが、できる限りの良い色合いを作品に施したいと思うのが心情です。

「着色は出会いだ」という言葉を先輩講師から聞いてからは、モデル作品、生徒さんの作品に限らず着色する度に好きな人にやっと出会えた気持ちと求めていた色に出会えた気持ちがまるで同種であるかのような感覚を覚えます。それだけにイメージ以上に良い色が出会えたときは凄くうれしいものです。

メリーパルでは造形したモルタルにシーラーを塗り、ベースの白をしっかり塗ってからが着色デザインです。実際この屋根には調色をした後に作った原則3種の色を着色後に中間色、ハイライト、エイジング(汚し)を含めると刷毛や筆による着色だけで6種類を使ってます。

初回作品の生徒さんは造形が出来た後、着色の段階になって「あとは色を塗るだけ」と考えている方が多いようですが、実際やってみると施す着色や重ね塗り間の乾燥の回数に驚かれます。でもベテランの生徒さんになると講師と色の種類を確認しただけで自分で調色し着色していく人もいます。このモデル作品で写真の屋根の部分に施す塗料の種類をあえて数えると最後のトップコートまで含み9種類になります。また色の種類だけでなく意図的な塗料の重ね塗りや乾燥、剥がし、ハイライトやエイジング塗装、さらに筆の使い方まで注文が入ります。でもメリーパルでは最初の体験、入門コースの作品から基本的に同じ行程なんですよね~。

これって伝統的な芸術である陶芸の釉薬、または水彩画、油絵の重ね塗り等と比べてどうでしょうか?モルタル造形の着色もまたやればやるほどの奥深さを感じるのはわたしだけでしょうか?

さて今回の作品では屋根はバーントアンバー、ローシェンナー等、赤茶~オレンジ系、壁をいつもより黄色を増やしたエイジング塗装としました。床の薄い赤茶の着色には刷毛や筆を使わず着色しました。全体として明るめの赤茶~黄になりますが、その分玄関扉は反対色の青をベースにしています。

小さくて読めないかもしれませんが、正面玄関の上に書いてある文字はフランス語で「村のみんなが見ている我が家の時計」と書いてあります。もうひとつプランターの左側の入り口横のピンクの看板はプランターを我が家の庭に見たて、やはりフランス語で「ガーデン入口、中に犬がいます!」という意味です。

もちろん、皆さんが作る作品は違う意味の言葉を書いても面白いですよね。すでに親戚の時計屋さんにオリジナルの文言を書いてプレゼントしたいという生徒さんの声もありました。こんなの時計の専門店でも売ってないでしょうからね~(^0^)

最後にこのモデル作品を生徒さんが教室で作る場合はおおよそ講習5~6回で完成できると思います。

 

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